消えない傷 2話
静かな住宅街の朝。
鈴木駿(しゅん)の部屋にも朝日が差し込む。
まだ着慣れない制服を着て、
あくびをしながらカバンを取る手は小さいが太い。
駿は小柄(160センチ)だがぽっちゃりとした(85キロ)
いわゆるチビデブだ。顔もまだ幼さが残る。
「電車に遅れないようにしないと。」
玄関を出て、駅に向かう。
学校に着くと校門は登校する生徒で溢れていた。
しかし登校時間とはいえ、校門付近の
人の流れが悪すぎる。
違和感を感じた駿だが、すぐに原因に気付く。
校門と、学校の玄関の間で大声を出しながら
一人、一人を止めて何かをしている男がいるからだ。
男は水色のジャージの上下に無造作に生えた髪、そしてヒゲ。
「げぇ~。体育の小林だ。髪とか制服とかにうるさいんだよな~」
駿のとなりで他の生徒たちがぼやいていた。
実際、小林は生徒の頭髪や制服になど、なんの関心もなかったが
教頭からの指示で止むを得ず、朝から面倒な仕事をしているわけだが、
生徒たちには、そんな事情は知る由もない。
「お前、髪の色が明る過ぎじゃないか?明日までに染めて来い」
ある生徒に乱暴に言い捨て、また「次!」と見もしないで大声を出す。
しかし次の瞬間に小林の目の色が変わる。
目の前に小柄ではあるが、肉付のいい、丸々とした少年がいるのだ。
「・・・おい、お前、次だと言っているだろう。早くしろ。」
小林が大声を出すとその少年、鈴木駿は恐る恐る、前に進んできた。
駿は髪を染めたり、制服をだらしなく着る事も全くしないが
小林に対してなんとなく恐怖を感じていた。
そんな駿の怯えを感じ取ったのか、小林は薄く笑いながら言った。
「どうした。何か調べられて、まずい事でもあるのか?」
駿はその言葉にも少しビクッとしたが余計な誤解をされても困るので
「いえ、なんでもありません。」と自分なりに堂々と言った。
「そうか、では見せてもらおうかな。」そういうと、
駿の髪を撫でるように触り、そのまま制服越しに体に触れてきた。
少し驚いた駿に対して、
「うん、髪は問題ないな。制服も・・・大丈夫だな。
しかし最近はポケットにナイフなんかを持って登校する
イカれた生徒もいるからな~。入念にチェックしよう。」
そんな事も聞こえるように言いながら、駿の柔らかい体にベタベタと触れる。
背後に回ると周囲の生徒にも気付かれない様に駿の匂いを思い切り嗅いだ。
小林の脳に太った若いオスの香りが、わずかだがした。
「もっとこの匂いを嗅ぎたい。」そんな欲求に駆られたが今は無理だ。
「問題ないな、いって良し。」小林がそういうと駿は胸を撫で下ろして
校舎へと向かう。だが小林はしっかりと確認していたのだ。
小さなデブ少年の胸にある名札を。
「・・・一年A組。鈴木・・・か。なかなかだな。」
↓ ポチっとして押して、開いてくる窓を閉じる。
どうかよろしく m(._.)m お願いします。
鈴木駿(しゅん)の部屋にも朝日が差し込む。
まだ着慣れない制服を着て、
あくびをしながらカバンを取る手は小さいが太い。
駿は小柄(160センチ)だがぽっちゃりとした(85キロ)
いわゆるチビデブだ。顔もまだ幼さが残る。
「電車に遅れないようにしないと。」
玄関を出て、駅に向かう。
学校に着くと校門は登校する生徒で溢れていた。
しかし登校時間とはいえ、校門付近の
人の流れが悪すぎる。
違和感を感じた駿だが、すぐに原因に気付く。
校門と、学校の玄関の間で大声を出しながら
一人、一人を止めて何かをしている男がいるからだ。
男は水色のジャージの上下に無造作に生えた髪、そしてヒゲ。
「げぇ~。体育の小林だ。髪とか制服とかにうるさいんだよな~」
駿のとなりで他の生徒たちがぼやいていた。
実際、小林は生徒の頭髪や制服になど、なんの関心もなかったが
教頭からの指示で止むを得ず、朝から面倒な仕事をしているわけだが、
生徒たちには、そんな事情は知る由もない。
「お前、髪の色が明る過ぎじゃないか?明日までに染めて来い」
ある生徒に乱暴に言い捨て、また「次!」と見もしないで大声を出す。
しかし次の瞬間に小林の目の色が変わる。
目の前に小柄ではあるが、肉付のいい、丸々とした少年がいるのだ。
「・・・おい、お前、次だと言っているだろう。早くしろ。」
小林が大声を出すとその少年、鈴木駿は恐る恐る、前に進んできた。
駿は髪を染めたり、制服をだらしなく着る事も全くしないが
小林に対してなんとなく恐怖を感じていた。
そんな駿の怯えを感じ取ったのか、小林は薄く笑いながら言った。
「どうした。何か調べられて、まずい事でもあるのか?」
駿はその言葉にも少しビクッとしたが余計な誤解をされても困るので
「いえ、なんでもありません。」と自分なりに堂々と言った。
「そうか、では見せてもらおうかな。」そういうと、
駿の髪を撫でるように触り、そのまま制服越しに体に触れてきた。
少し驚いた駿に対して、
「うん、髪は問題ないな。制服も・・・大丈夫だな。
しかし最近はポケットにナイフなんかを持って登校する
イカれた生徒もいるからな~。入念にチェックしよう。」
そんな事も聞こえるように言いながら、駿の柔らかい体にベタベタと触れる。
背後に回ると周囲の生徒にも気付かれない様に駿の匂いを思い切り嗅いだ。
小林の脳に太った若いオスの香りが、わずかだがした。
「もっとこの匂いを嗅ぎたい。」そんな欲求に駆られたが今は無理だ。
「問題ないな、いって良し。」小林がそういうと駿は胸を撫で下ろして
校舎へと向かう。だが小林はしっかりと確認していたのだ。
小さなデブ少年の胸にある名札を。
「・・・一年A組。鈴木・・・か。なかなかだな。」
↓ ポチっとして押して、開いてくる窓を閉じる。
どうかよろしく m(._.)m お願いします。