肉月ニクツキ 56
放課後の相撲部の部室に、
田中悠、桜井音哉、青野啓、
そして篠原と池田が集まっていた。
「言うことを聞けばって……」
思わず桜井はゴクリと息を呑む。
池田のことだ。どうせロクな事ではない。
「じゃあ、うーん‥‥お前ら、ここで乱交して見せろよ。」
……やはり、そんな事だった。
「そんな事、するはずないだろぉ!」
桜井が池田に向かって言う。
すると池田が勝ち誇ったような笑いを
浮かべながら、
「そうか。じゃあ仕方ないなぁ。篠原!!アレを見せてやれ!!」
そう池田が叫ぶと、篠原がポケットから
自分のスマートフォンを取り出す。
そしてオドオドと画面を操作すると、
何かの動画を再生し始めた。
「篠原、こいつらに見せてやれ。」
池田にそう言われた後も、少しの間、
恥ずかしそうにモジモジしていた篠原だが、
再び池田に、見せろ!と言われ、
しぶしぶ、画面を悠達に向ける。
悠たちは画面を覗き込んで驚いた……。
場所はあきらかに相撲部、部室。この場所だ。
その映像の中で……肥満生徒の篠原が、
全裸となって豊満な身体をビクビクと
震わせている姿が映っている。
その股間では皮に包まれた性器が、
限界に勃起して大量の体液を溢れさせている、
修正もされない艶かしい姿のまま映っている。
「ふふ、コイツを校内でばら撒いたらどうなる?相撲部は……きっと廃部だろうなぁ!?」
その池田の言葉は陳腐な、ただの脅しだったが、
それでも無視することは出来ない。
なぜなら、この映像が流出したら相撲部は、
何かしらの罰を受ける事は間違いないのだ。
桜井の子どもの様にあどけない顔が、
不安に染まるのを悠と青野は見てしまう。
「だ、大丈夫ですよ……そんな事、させませんよ!」
悠が桜井を勇気づけるように言うと、
桜井はなんとか平静を装って頷く‥‥。
だが、動揺は隠しきれなかった。
そんな桜井や悠達の様子をみて、
満足そうに池田が言う。
「どうした?こんな廃部寸前の相撲部がそんなに大事か?……なら、さっさと言うとおりにしろ!」
完全に池田に支配されつつある状況。
切迫しながらも必死に打開策を考えている、
悠や桜井。……だが。二人の背後に立つ、
青野だけは無表情のまま。
【はぁ‥‥、やっぱりこんな事になったね、悠くん……。さて‥‥どうするのかな、君は……?】
そんな事を考えながら、この場の成り行きを
見守っているのだ。再び悠が、池田に訴える。
「こんな事はやめてくれよ!桜井先輩を困らせないで‥‥こんな事‥‥ダメだよ!!」
すると、池田はポリポリと頭を掻きながら、
面倒だと言わんばかりに、こたえる。
「……うるせーな。じゃあ、まずはお前から脱げよ。
さもないと、この動画をばら撒くぞ。
……そうだな、今日一日、言うことを聞けば、
この動画は消してやるよ。どうだ、悪くないだろ?」
そういうと大きな身体を震わせながら、
大笑いする池田。その池田と対照的に、
目の前の悠は、真剣な表情で葛藤していた。
そして、意を決したように……。
「解った。僕が言うとおりにする‥‥だから、他の二人には手を出さないで欲しいんだ‥‥」
悠の言葉に驚いた桜井がすぐに言う。
「な、何を言ってるの!田中君だけにそんなことさせられないよ!」
しかし悠の決意は固く、
桜井に対しても何も返答をしない。
ただ黙って、池田をまっすぐに見ている。
その様子に池田が言う。
「‥‥おーけー……、いいだろ……ふふっ‥‥、
お前が一人でやれよ。……ただし!
他の二人はそこを動くなよ。黙って見てるんだ!」
そう言うと、池田は腕を組んで背後の壁に
寄りかかる。
「た、田中君……。」
桜井が戸惑いながら声をかける。
悠は桜井にニコリと優しく笑うと、
自分の首元に手をかけ、ボタンを外していく。
田中悠、桜井音哉、青野啓、
そして篠原と池田が集まっていた。
「言うことを聞けばって……」
思わず桜井はゴクリと息を呑む。
池田のことだ。どうせロクな事ではない。
「じゃあ、うーん‥‥お前ら、ここで乱交して見せろよ。」
……やはり、そんな事だった。
「そんな事、するはずないだろぉ!」
桜井が池田に向かって言う。
すると池田が勝ち誇ったような笑いを
浮かべながら、
「そうか。じゃあ仕方ないなぁ。篠原!!アレを見せてやれ!!」
そう池田が叫ぶと、篠原がポケットから
自分のスマートフォンを取り出す。
そしてオドオドと画面を操作すると、
何かの動画を再生し始めた。
「篠原、こいつらに見せてやれ。」
池田にそう言われた後も、少しの間、
恥ずかしそうにモジモジしていた篠原だが、
再び池田に、見せろ!と言われ、
しぶしぶ、画面を悠達に向ける。
悠たちは画面を覗き込んで驚いた……。
場所はあきらかに相撲部、部室。この場所だ。
その映像の中で……肥満生徒の篠原が、
全裸となって豊満な身体をビクビクと
震わせている姿が映っている。
その股間では皮に包まれた性器が、
限界に勃起して大量の体液を溢れさせている、
修正もされない艶かしい姿のまま映っている。
「ふふ、コイツを校内でばら撒いたらどうなる?相撲部は……きっと廃部だろうなぁ!?」
その池田の言葉は陳腐な、ただの脅しだったが、
それでも無視することは出来ない。
なぜなら、この映像が流出したら相撲部は、
何かしらの罰を受ける事は間違いないのだ。
桜井の子どもの様にあどけない顔が、
不安に染まるのを悠と青野は見てしまう。
「だ、大丈夫ですよ……そんな事、させませんよ!」
悠が桜井を勇気づけるように言うと、
桜井はなんとか平静を装って頷く‥‥。
だが、動揺は隠しきれなかった。
そんな桜井や悠達の様子をみて、
満足そうに池田が言う。
「どうした?こんな廃部寸前の相撲部がそんなに大事か?……なら、さっさと言うとおりにしろ!」
完全に池田に支配されつつある状況。
切迫しながらも必死に打開策を考えている、
悠や桜井。……だが。二人の背後に立つ、
青野だけは無表情のまま。
【はぁ‥‥、やっぱりこんな事になったね、悠くん……。さて‥‥どうするのかな、君は……?】
そんな事を考えながら、この場の成り行きを
見守っているのだ。再び悠が、池田に訴える。
「こんな事はやめてくれよ!桜井先輩を困らせないで‥‥こんな事‥‥ダメだよ!!」
すると、池田はポリポリと頭を掻きながら、
面倒だと言わんばかりに、こたえる。
「……うるせーな。じゃあ、まずはお前から脱げよ。
さもないと、この動画をばら撒くぞ。
……そうだな、今日一日、言うことを聞けば、
この動画は消してやるよ。どうだ、悪くないだろ?」
そういうと大きな身体を震わせながら、
大笑いする池田。その池田と対照的に、
目の前の悠は、真剣な表情で葛藤していた。
そして、意を決したように……。
「解った。僕が言うとおりにする‥‥だから、他の二人には手を出さないで欲しいんだ‥‥」
悠の言葉に驚いた桜井がすぐに言う。
「な、何を言ってるの!田中君だけにそんなことさせられないよ!」
しかし悠の決意は固く、
桜井に対しても何も返答をしない。
ただ黙って、池田をまっすぐに見ている。
その様子に池田が言う。
「‥‥おーけー……、いいだろ……ふふっ‥‥、
お前が一人でやれよ。……ただし!
他の二人はそこを動くなよ。黙って見てるんだ!」
そう言うと、池田は腕を組んで背後の壁に
寄りかかる。
「た、田中君……。」
桜井が戸惑いながら声をかける。
悠は桜井にニコリと優しく笑うと、
自分の首元に手をかけ、ボタンを外していく。